人気ブログランキング | 話題のタグを見る

第2回:松岡農林水産大臣問題について

前回からおよそ二ヶ月が経過してしまいました…。

実は、2月の間に一度、「君が代問題について」と言うタイトルで文章を書いたのですが、投稿前に手違いで消えてしまいまして…。結構ガッツリ書いたのに消えてしまったのがショック…とまでは言いませんが、それからちょっと書こうとする意欲が薄れてしまいまして…。

君が代問題については、また改めて書きたいと思います。今回は、松岡農林水産大臣のいわゆる「不正経費疑惑問題」についてです。

まず、この問題がどういうものなのか、説明していきましょう。

政治家にはその政治活動を行うに当たって、拠点ともいえる政治の事務所が必要になります。国会議員には、各院の議院会館に事務所として使える部屋が与えられます。

この事務所の中では、光熱費・水道費・冷暖房費等は無料(つまり、議院ではなく各院が負担する)なのです。

しかし、松岡利勝・農林水産大臣(正確には彼の政治資金管理団体)は、「主たる事務所」を議員会館内に設置しているのに、2005年に500万円超を・光熱水費として計上していたのです。

この問題が、民主党の小川参議院議員が参議院の予算委員会で質問したことによって、世間に発覚したわけです。

そして、この問題に関する松岡大臣の答えは苦しいものばかりでした。

答弁の中でひときわ有名になったのが、「ナントカ還元水」。アルカリイオン水のことを指すのでは、と言われています。冷暖房費や「ナントカ還元水」も光熱水費に含まれている、との答えがあったわけです。

しかしよく考えてください。そもそも光熱水費が無料の事務所で、いくら高級な浄水器をつけてみたところで、一年に500万円も経費がかかると思いますか?

よほど非常識な人でない限り、かかるわけがない、と言うことは分かります。他の自民党議員が自らの事務所の浄水器を公開して、「2~30万円で購入できるし、長く持つ。500万もかかるわけがない」と言ってのけたのは、最近のことですね。

他にも、民主党議員がノーアポで松岡大臣の事務所を直撃して、浄水器のカケラも見あたらなかった、なんて報道もなされてましたね。浄水器のカケラもないなら、松岡大臣はウソの答弁をしてることになりますね。

私は、基本的に政府の方針と言うのは正しいものと捉えて、批判的な意見は吐きません。

しかし、この問題についての政府の対応はあまりに納得できません。塩崎官房長官は「個人の問題。政府がコメントすべきではない」とおっしゃってましたが、こういう閣僚の疑惑を晴らし、国民からの信頼を取り戻すのも、官房長官の務めだと思うのですが…。

そもそも、閣僚と言うのは、政府のいわば重要なピースですよ。そのピースを国民が不審がっているんだから、政府がノーコメントではマズいでしょう。そのピースがおかしくて、「政府」と言う一枚のジグソーパズルが完成しなくなったら困るじゃないですか。

刑法の原則に「疑わしきは罰せず」というものがあります。疑わしいと思っても、決定的な証拠がないなら無罪としろ、と言う原則です。(ま、現代日本ではあまり守られてる気はしませんが。)

しかし、政治家―とりわけ閣僚は「疑わしきは罰する」べきだと思うんですよ。

閣僚と言うのは、国家の中でもきわめて重要なポジションです。それゆえ、権力もすさまじいものがあります。特に、関係業界には多大な影響を与えると言って差し支えないでしょう。

そんな日本の命運を左右するくらいの重要なポストについた人間は真人間且つ潔白でなければならないです。少しでも疑われるようなことがあれば、その人物は大臣として不適格なのです。

屁理屈かもしれませんが、「疑われる」ということは、たとえ無実だとしても、やはりその人物に何かしら疑われる余地がある―つまり、どこかやましいところがあるに違いないからです。

松岡大臣は、すでに大臣としては失格です。疑われるようなことがあるからです。しかも、一般の人から見ても、会計に不正があるのは明々白々なので、今すぐ責任を認めて何らかの処置をすべきなのです。

もし、松岡大臣が「自分は潔白だ!」と言うなら、野党をはじめ、多くの国民を納得させる証拠を出せばよいのです。光熱水費500万円の明確な内訳を公表すればいいのです。

ところが、大臣はそれをしようとしない。しないのではなく、出来ないんでしょうね。不正があった、と言うのは大臣自らがよく分かってるはずですから。

それにしても松岡大臣は非常識ですね。

「今、水道水なんか飲む人はいないでしょう」

これがわが国の農林水産大臣の発言ですよ?信じられません。松岡大臣は国庫の資金源が国民の税金だと言うことが分かってないように思えてしかたありません。

とにかく、光熱水費がタダの事務所で500万円を計上するのはおかしい、と言うのは誰にだって分かる理屈です。その理屈をひっくり返せるような証拠を公表できないのなら、即刻辞任なり謝罪なりするべきです。

安倍内閣の閣僚の不祥事は尽きることがないですね…。先行きが不安でたまりません。果たして、美しい日本は作れるのでしょうか?今後の安倍総理大臣の対応に注目することにしましょう。

  by crazytigersfan | 2007-03-13 01:59

<< 第3回:松岡農水相の自殺について 第1回:戸籍のない子供たち。 >>

SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE